夜空の日記
『夜空の日記』といっても天体観測をする日記ではありません。 漫画や小説(ラノベ)やアニメについて色々書いたり書かなかったり。
綾、死んだのはお前なんだ 「パララバ」

パララバ―Parallel lovers (電撃文庫)パララバ―Parallel lovers (電撃文庫)
(2009/02)
静月 遠火

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「パララバ‐Parallel lovers‐」電撃文庫
静月遠火(イラスト・越島はぐ)
絵師サイト/apra

第15回電撃小説大賞 金賞受賞作

ストーリー 9/10点
キャラクター 5/10点
筆力 7/10点
構成 10/10点
切ない 7/10点
ミステリー 8/10点



パラレルワールド系ミステリー作品。
ある時綾の携帯電話に、死んでしまったはずの一哉と電話が繋がる。
その一哉のいる世界では彼は生きていて、代わりに綾が死んだのだと言う。
二人は二つの世界でそれぞれ事件の真相を暴くために動き始める……というお話。

一分の隙もない構成で、実におもしろかった。
自然に伏線が張られており、事件の真相に近づくにつれ、一気におもしろくなっていった。
登場人物の多さにはやや混乱したものの、まったく訳が分からなくなるほどではない。
キャラクターごとの特徴が少なかったのが、混乱した原因かなあ。

この人の作品は以前にメディアワークス文庫の「ボクらのキセキ」を読んで以来なんだけど、あれもこれと似たタイプ。
「パララバ」も「ボクらのキセキ」も、様々な伏線が散りばめられた中で主人公らがゆっくりと謎を解いていく、名探偵のいないミステリーというか。
「ボクらのキセキ」はその謎が解き明かされるストーリーを楽しむというそれだけのものであった。
それだけに、読んだ後に「あー、おもしろかった」という感覚しか残らない。どうしても作品の印象の薄さは拭いきれなかった。
しかし「パララバ」にはストーリーのおもしろさはもちろんのこと、もう一つ重要な要素がある。
それは、異世界との通話で繋がっているとはいえ、自分の世界では一哉はもう死んでしまっているのだという切なさだ。
この切なさが加えられたことで、話にメリハリがついた。
エピローグもきれいにまとまり、読後の作品の印象が、しっかりと脳裏に刻み付けられた。
(ま、執筆時期は「パララバ」の方が先な訳だが。かといって「ボクらのキセキ」で静月さんの腕が退化したとまでは言わないよ?)

ベストイラストは、17頁の綾。
関連サイト一覧
http://oasamaru.jugem.jp/?eid=72
http://dartslevelupupup.blog58.fc2.com/blog-entry-132.html
http://www.u-1.net/2009/02/21/1688/
http://www.booklines.net/archives/4048675184.php
http://blogs.yahoo.co.jp/gtjttfg/56619342.html
http://d.hatena.ne.jp/Run2/20090217/1234884779
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