夜空の日記
『夜空の日記』といっても天体観測をする日記ではありません。 漫画や小説(ラノベ)やアニメについて色々書いたり書かなかったり。
フォリナー×パニック #21
#21/ときめくメモリアル 伝説の樹の下で

帰りのホームルームが終わると、塁はさっさと鞄とスポーツバッグを片手に、教室を後にした。
俺と楓、そして藤咲さんはコッソリと後を追う。

塁は階段を下りて、一直線に下駄箱へと向かっていき、そして自分の番号に下駄箱の前に立つ。
俺たち三名は、少し離れたところにある、別の下駄箱の陰に身を潜めて監視をし続ける。

塁は手馴れた手付きで自分の番号の下駄箱の扉を開け、そして静止した。
この角度からでは入っている物は見えないが、一応入っているものは知っている。
藤咲さんが塁に当てた、呼び出しのラブレターである。
兵動さんの、意味があるのかどうなのか分からないアドバイスから、ちゃんと“名無しさん@お腹いっぱい。”、差出人不明の奇妙なラブメールである。

塁は数秒止まっていたが、やがて動き出し、下駄箱の中の手紙を手に取った。
ピンク色の便箋をハートのシールで止めてあり(兵動さん提案)、シールの下には“愛しきMy Angel 花菱さまへ”と、血迷った事が記述されている。
My angelって、男性から女性への形容の方が多いのではないだろうか?

塁は丁寧にその封筒を開き、中から一枚の手紙を取り出した。
中身はかなり長いのだが、短めに要約するとこんな感じ。



花菱塁さんへ

突然のお手紙ごめんなさい。
驚きましたか?

実は私はあなたに伝えたい事があるのです。
それで、この手紙を書かせていただきました。
本当に悩んだ末の手紙です。
どうか笑わずに読んで下さい。

率直に書きます。
私は、あなたのことが好きです。
大好きです。
あなたの事を考えていると、自分の体の温度が上がっていくのが分かります。
いつの日からかあなたの事を思い始めていて、そして今日初めて、私のこの思いをあなたに伝えます。

私と付き合っていただけないでしょうか?
勿論今すぐにとは言いません。
お友達からでも、あなたの傍にいられるのならば構いません。
お願いします。

面と向かってでは怖くて、こんな形でごめんなさい。
でも、これでも私は本当に頑張りました。

今日の放課後、学校の屋上で待っています。
貴方の部活動が終了しましたら、来ていただけると嬉しいです。
良いお返事を期待しております。
では。




ちなみにこの手紙の文面は、藤咲さんの書いたものに、ちょっとだけ文芸部の兵動さんが手直しし、完成したものである。
断じて、作者の流星群とかいう人が、某手紙コンテストに応募して、優勝を飾ってしまった作品ではない。

塁はしばらくその手紙に目を通していたが、徐々に下駄箱の周囲に下校目的の生徒が集まってきた。
俺たちは怪しまれながらも、一応監視続行。
塁は仕方なさそうに手紙を丁寧に折りたたんでから、ズボンのポケットに入れた。
そして靴を履き替えて、グラウンドへと向かった。

今日は、野球部の練習のある日だ。



今日のグラウンドの使用部活動は、サッカー部と女子バレーボール部、そして野球部だ。
帽子を被っているために表情は見えないが、一応屋上から塁の姿を確認することができた。
今日は生憎晴天で、日が照っている。
外にスポーツをするには悪条件の天候だ。
だって暑いじゃん。
ちょっと曇ってて、雨が降る直前くらいの方が、ちょっと涼しくて良いんだよ。

「いい!?藤咲さん! 告白っていうのはね、自分の気持ちを言ったモン勝ちなの!熱く伝えれば良いの!」

俺が校庭を眺めているその後ろでは、楓が藤咲さんに恋愛だとか告白だとかについて、熱く教え込んでいる。
楓に、人に教えるほどの、豊富な恋愛経験があるとは思えんのだが。

「まず花菱くんが練習終わりでやって来たら、もう一度彼に自分の思いをぶつけてやりなさいな!」

「手紙では伝えられない、直接会ってでしか伝えられない何かっちゅーモンがあるからな」

と、博之が一緒になってアドバイス。
その「直接会ってでしか伝えられない何か」っつーのが何なのかを、まず教えてもらわないと対処のしようがない。

「やっぱり萌えポイントとして、告白シーンは上目遣いで見つめちゃってですね。ちょっと頬を赤く染めて、瞳をウルルンとさせるのが効果的ですよねぇ→♪」

超常現象研究部とは関係の無いはずの兵動さんまでもが一緒になって、萌え萌え言っている。
俺の中での兵動さんの像は、つい最近まで大人しい優等生として心の中にあったのはずだった。
だが昨日楓に聞いたところによると、現実は二次元萌えのヲタク少女だったようだ。
趣味は漫画とラノベとゲームだそうだ。

と、言いますか。
「上目遣いで見つめちゃって、ちょっと頬を赤く染めて、瞳をウルルンとさせるの」なんて方法で男を落とすって、どこぞの腹黒乙女じゃないんだから。
某プンプンなさとうさんや、某こりん星の小倉さんがやっていそうだな。
特に前者。

「え、えと……えと、ひ、瞳をウルルン……ですか……?」

「そうですね。ウルルンです」(滞在記じゃないですよ?)

「え、で、でで、でも、どうやって……ウルルンさせるん、です、か……?」

「ウルルンでダメなら、少女漫画チックの☆でも良いですよ」

「え、ええ、無理ですぅ~……」

可哀想に、藤咲さんが完全に困り果てている。
そりゃあ普通の女子高校生ごときに、涙腺操作で瞳をウルウルさせたり、瞳の中に星を飛ばすなんて芸当は出来るはずがない。

「それならこんなのもあるデスヨ?」

そう言った忍が右手に持っているのは、小さなビンだった。

「何よ、それ?」

と、楓が訊ねる。

「目薬デスヨ」

なるほど、目薬で瞳をあらかじめウルウルさせておくという寸法か。
……計算高いにもほどがある。

「ナカムラ、もうちょっと左の方が良いわね。そう、その辺り」

小石川さんは少し離れた場所で、執事(ではないが)のナカムラに何かを指示している。
ナカムラ(村中先生)は、ある大きな物を、この学校の屋上まで持って来て設置しようとしているのだ。

その、ある大きな物、というのが、桜の木。
もちろん本物のはずがなく、作り物。
もっと正確に言うならば、演劇部が舞台用の道具として使っていた物を、わざわざ借りてきたものだ。

これは兵動さん(またか)のアドバイス(要望)で、「告白は伝説の木の下で」というものがあったから。
だからわざわざ、作り物ではあるが、桜の木を告白場所の屋上まで持って来ているのである。

塁はさぞかし驚くだろう。
自分に手紙で告白した女の子が、学校の屋上の、何故か作り物の桜の木の下にいるのだからな。

そうこうしている内に時間は過ぎ、あっという間に部活動終了の時刻となった。
藤咲さんの運命の時まで、あともう三十分も無い。



☆☆☆☆☆



塁はふと、学校の校舎の屋上を見上げた。
そこでは数人の男女が何かを話し合っているようで、何故か満開の桜の木が立っていた。
塁は視線を校舎からグラウンドに戻し、溜息を一つ。

まただ。
また、告白されてしまった。
何故僕なのだろう。
何故僕は人に好かれてしまうのだろう。

別に勉強ができるわけでもない。
運動も、野球をやっているから、そこそこにはできるのだが、プロになろうとかいうのは夢のまた夢だ。
さらに人当たりもそんなに良くはない。
昔から他人と交流をするのが苦手な方であり、なかなか思っていることを口にすることが出来ない性質だ。

しかし女子連中が教室の隅で話している声が耳に聞こえることがたまにあり、それでは僕はカッコイイことになっているらしかった。
クールで優しくてカッコイイ、大人の魅力を持つ男。
それが花菱塁の、女子から見た像。

現実はそんなモンじゃない。
それは自分が一番分かっていた。
だからこそ、恐く、嫌だった。
人に好かれて、声をかけられるのが恐ろしかった。
人と行動を共にして、自らのことを見せることが真に恐ろしくなっていた。

僕のことをカッコイイと思う、その人の理想像を壊したくはなかったから。
現実にはカッコイイわけではない、本当の僕を見せて、その人をがっかりさせたくなかった。
だから、僕は、誰とも交流を望まない。
理想を理想のままにしておくことで、その人は傷つかない。
僕は美術品ではないが、美術品は押入れにしまっておいて眺めておくのが一番なのだ。

一人でいたかった。
時には家族さえも疎ましく思うこともあった。

だから僕にこんな能力が宿ったことは、ある意味では喜ばしいことだったのかもしれない。
現実から逃れることが、不可能になった点を除いては――。



塁は野球用のユニフォームから制服に着替えて、残っていた先輩たちに挨拶をしてから、グラウンドを後にした。

屋上へ登る階段の表面や、横の手すり、そして壁はとても冷たい。
そっと手を差し伸べれば、誰からの干渉も受けていない冷たさが心地よかった。
だが、いつまでも触れていれば自分の体温が移り、そこに残るのは気持ちの悪い微妙な温度。
自分がそれに手を添えさえしなければ、この壁は冷たいままの気持ちの良い温度でいられたのに。
誰からの干渉をも受けないことで、最高の状態を維持できる。
その自らも、そして他人からの目でも。

塁は屋上の入口のドアを開ける。
途端、彼の顔に突風が吹き込んだ。
思わず目を細めた。

視線の先には一人の少女――と、一本の桜の木。
あの少女が、自分にラブレターを送ってきた女の子なのだろうか。
塁は、そう考えていた。



「あ、あの……花菱、さん」

彼女の表情は、太陽を背にしている為、逆光で見ることが出来ない。
ただ、赤く高揚していることは逆光でもあっても分かった。

「お、お手紙……よ、読んで、いた、いただけましたでしょう……か?」

読んだからここにいるんだろう。
と、塁は心の中で毒づいた。

「ああ」

「で、では……あの、わ、わわ、私、貴方のことが大好きなんです!」

知ってるよ。
手紙をよこしたのは、あんただろうが。

「それで、あの、えぇっと……!もう、言葉にするのがむむ、難しいン……ですけど、あの、本当に、大好きなんです!」

「…………」

「そ、それで、あの……私と、つ、つき、つき……」

そこで少女は、一度言葉を切ってしまう。
そして決心したように、小さく頷くと、その真摯な瞳を自らの愛する塁に向けた。

「……、私と、付き合って、いただけないでしょうか……?」

少女の決心した表情は、逆光なのにしっかりと塁には見て取れた。
とても美しい。
人を愛し、その内に秘めた心を、その本人にぶつけている。
あることを決心した時に見せる人間の表情は、とても綺麗だ。

しかし、塁にとっては、そんな彼女の気持ちが既に怖く、恐ろしく、苦しかった。

「……僕は」

塁は、予め決めていたセリフを、淡々と口にする。
もう今日までに、幾度となく口にしたセリフだ。
今更噛みもしないし、言い間違えたりはしない。

「僕は、君とは付き合えない」



☆☆☆☆☆



俺ら超常現象研究部の五名と兵動さんは、屋上の貯水庫の陰に身を潜めていた。

「逆光で表情がよく見えないっていうのも、ある意味萌えポイントかもです、ね」

と、小声で兵動さんが呟くが、常人の俺には理解できない意見だ。

「今思えば、つり橋効果でも良かったかも、です」

つり橋効果というのはつまり、つり橋の上やお化け屋敷などで、“恐怖”から“ドキドキ”したとする。
しかし横に異性が立っていた場合、その“ドキドキ”を、“恐怖”ではなく“恋愛”から来るものと勘違いし、その異性を好きになってしまうとかいう現象のことを言う。

だからこれを読んでいる読者の少年少女。
好きな人に告白する時は、何気なさを装って二人きりでお化け屋敷に入り、そこで暗闇に乗じて告白するのが良い。
女の子だったら、相手の手をギュッと握れば、向こうもマジでドキドキしてしまうかもしれないな。
使ってみたければ実践してみるが良いが、成功した場合には報告をよろしく。

「しかし兵動さん。学校の屋上でつり橋ってどういうコトです?」

「えぇ?えっと……花菱くんを、手すりの向こう側に突き落として、告白とか、ですかね?」

自分を学校の屋上から突き落とそうとした、殺人未遂犯に恋愛感情なんぞを抱くだろうか?
次の瞬間、俺と兵動さんの口が誰かの手で塞がされた。

「シッ!あんた等、静かになさい。言うわよ、言っちゃうわよ」

視線を恋愛フラグ乱立中の、顔が真っ赤に紅潮した藤咲さんに向ける。
逆光で見辛かったが、彼女の決心した顔つきは、美術作品のように美しく思えた。

「……、私と、付き合って、いただけないでしょうか……?」

横で楓が、小さく「言った!言ったわ!」とワーキャー言ってる。
五月蝿い。バレるだろ。

「……僕は」

塁は、藤咲さんの言葉から数秒も間を開けずに返答した。

「僕は、君とは付き合えない」

俺は咄嗟に、俺の口を手で塞いでいる楓の口元を自分の手で塞ぎ返した。
楓の口は、俺の手の中でモゴモゴ言っており、右目を二人に左眼を俺に向けて視線を飛ばすという芸当を行っている。
塁は至極冷静に振舞っており、まるでそうするのが当然のごとく、予め決まっていたセリフを口に出しただけのようだった。

今楓の口を解放すれば、ほぼ百パーセントの確率で大声を上げるか、飛び出していくだろう。
「ちょっとちょっと!何で断っちゃうのよー!」とか言いながら。
楓は俺の幼馴染みで、しかも単純だから、行動パターンはお見通しだ。
告白した次の瞬間に第三者が割り込んでくるという暴挙は、冷めるぞ?
いや、ホントに。



「……そ、そう、ですか……」

藤咲さんは力なく俯き、塁に視線を合わせられない。

「僕のことは早く忘れて、新しい人を見つけるほうが良い。 僕は断言しよう、僕より素敵な人は世の中に掃いて捨てるほどいるはずだ」

塁は、俺たちの位置からでは表情を見て取れない。
だが、声には動揺の色は無かった。
藤咲さんは何も言わない、いや、言えないのか。
塁は、しばし彼女のことを見ていた。
しかし彼女が何も言わないので、もういいのかとばかり振り返ろうとした。

「こ、こんなこと言って、ご、ごめんなさい……でも、……教えてほしいんです」

やっと彼女が再び口を開いた。
塁は、もう一度彼女に向き直る。

「……何を?」

「私では、だ、駄目な理由です……」

藤咲さんは両手を合わせ、手元を細かく動かしながら呟くように訊ねる。
塁は、ホッと溜息を一つ。

「君が駄目なんじゃない」

「……え?」

藤咲さんは、とっさに顔を上げた。

「君は素敵だよ。真っ黒で大きな瞳は可愛らしいし、髪も黒髪で、くせっ毛がまた可愛い。僕を思う気持ちも本当らしいし、たどたどしいながら気持ちが精一杯伝わってくる。同じクラスだから見てるんだが、普段の君も真面目で……」

塁は彼女の魅力と思わしきものを、次々に列挙していった。
ベタ褒めじゃねぇか。
むしろこっちが恥ずかしくなるわ。
一方で藤咲さんは、塁の言葉に耳を傾け、時に恥ずかしそうに聞き入っている。

「君は可愛らしい。今の現代社会にはあまりお目にかかれない、控えめな性格の聡明な美しさを持つ女性だよ」

「そ、そんなコト、無いですよ……」

藤咲さんは、はにかみながら言う。

「そうだろうね、そんなコトは無いだろう」

「え?」

「今のは僕が君を普段何気なく見たり、今君を見たりして述べた、僕の“主観による”君の魅力だ。僕の思っている魅力が、全てそのまま君に当てはまるワケじゃない。いや、むしろ当てはまらないものが絶対に存在する」

彼は、何を言っているんだ?
俺は知らずのうちに身を乗り出していた。
楓もいつの間にか、手の中でムームー言わなくなっていた。

「例えるならば、君のそのくせっ毛だ。僕はそれを可愛いと評するが、別の人が見ればくせっ毛は嫌だとも言う人もいるだろうし、本人自身がソレを気にしている場合だってある。 外見ならば、言うほどに齟齬は生じていないだろう。だがしかし内面的な、性格等なら話は違ってくる。 例えば、僕は君を聡明な女性だと思っている。しかし本当の君は馬鹿で手のつけようも無い、酷い奴かもしれない。まぁ、ソレはオーバーだからありえないだろうけどね。つまりはそういう事さ。人は人に魅力を感じるが、接近しすぎればその理想像は崩壊してしまう。人は必要以上に触れ合ってはいけないのさ。一定の距離を保ちつつ存在することで、互いにその魅力を傷つけずにいられる」

――違う。

「……ち、違います」


一瞬、俺が頭の中で呟いた一言が、口に出たのかと思った。
だが実際には、藤咲さんが口にした言葉だった。

「……そ、そんなの、ち、違います……! ひ、人は親密に触れ合うから、こそ、……他の人の、い、今まで知らなかった魅力を、し知ることができるんです……!」

言葉はたどたどしいが、言っている事は分かる。
むしろ正論である。

ソレを聞いた塁は、少しだけ視線を彼女からズラした。

「……確かにそうかも知れない。 だが他人の深いところを知れば、その人間の見たくなかった部分まで見えてしまう。僕はそんな他人の醜い部分や恥ずるべき部分を見たくはない」

例えばの話だ。
自分の愛した異性が、かつて殺人を犯した人間だとする。
ソレは突発的なものではなく、たくさんの時を費やしての計画殺人。
特に恨みは持っていなかった。
殺したかったから、殺した。
そんな奴だったとする。

他にも。
実はソイツには、変な趣味があったとする。
隠れて女装する奴だとか、常時エロ妄想しかしてない奴だとか、人に暴力を揮うことで快感を得る奴だとか、何でもいい。
とにかく、ちょっと普通でない、そんな奴だったとする。

そんな事実を知ったとき、自分はその人物に対して、どう思うだろうか?

「……私は、その見たくなかった部分も含めて、その人を愛していたいです――」

藤咲さんは、答えた。
俺は彼女に、その質問を提示したわけではなかった。
だが、彼女は自分の中で似たようなことを自問自答し、そう決断を下したのだろう。

「私は、花菱さんが好きです。貴方の理想像がどう崩れようとも構いません。だって、それが私が愛した人間の真の姿で、深いところに立ち入った私だけの知ることのできた、貴方だから」

塁は、あっけに取られたようだった。
あいつだけじゃない。
俺も、楓も、兵動さんも。
博之も、忍も、小石川さんも。
すっかり夕日のオレンヂの色に照らされた屋上の上、藤咲さんの声だけが聞こえてくる。

「……今、恋人同士で駄目なら、せめてお友達から。 今日から野球部のマネージャーになりますから、そこから友情を育ませてください」

そして「お願いしますっ」と頭を下げた。

「……僕は、君が思っているような、素敵な人じゃないよ」

「大丈夫です。それなら私と相応ですから。 今の花菱さんでは、ちょっと私には分不相応かもですから」

そう言って藤咲さんは微笑んだ。
いつの間にか、彼女のセリフのたどたどしさは、消え去っていた。

6月中の更新が0とは……。
どれだけサボってたんだろう。

プロローグ
#1/全てはこの桜の舞う日に
#2/こんな扉だったのなら、いっそ開かなければ良かった
#3/地球星第一等調査員と一般人
#4/金澤巧と赤城楓は紅茶に砂糖を入れない派、美浜愛華は紅茶に砂糖を入れる派
#5/何時如何なる時に何があるかは分からない、だから念の為に身分証明書と印鑑は持ち歩いておこう
#6/世界三大美女に日本人が入っている時点で既におかしい
#7/守って!乙女の秘密! 打ち破れ!痴漢の奇行!
#8/部活動紹介 ~輝け!それぞれの道~
#9/どこの学校でも、何かしら強い部活動はある
#10/人は見掛けによらぬもの
#11/ティータイムはエレガントかつエクセントリックかつエキサイティングかつエレファントかつファンタスティックかつブラボーかつデストローイな感じで
#12/適当万歳!そつ無くこなせば人生は生きて行ける
#13/それを部室と認識するには
#14/File.001 人面犬って中年男性の顔が多い気がするけど、若い美女の顔の人面犬が居たら、それはそれで怖いと思う
#15/File.001 人面犬をオークションに出したら、いくらくらいで売れるんだろうね
#16/成績上がるか下がるかはその生徒次第
#17/昔話を語り出すと決まって貧乏自慢ですかと言う顔をするやつ
#18/トランペット吹きの日曜
#19/ときめくメモリアル ~forever with you~
#20/ときめくメモリアル ~おしえてYour Heart~
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